英語の絵本『THE RACE』を楽しもう!
こんにちは!本日ご紹介する絵本は、「THE RACE」です🐕
『THE RACE』は、ティム・アーチボルド(Tim Archbold)が1988年に発表した絵本で、主人公の少年とその相棒である犬が手作りのゴーカートで街を駆け抜け、家に戻って“夕食”という最高のご褒美を目指す、軽快でユーモラスな冒険絵本です🚗
内容
物語は、主人公の少年がペットの犬とともに、「さあ、ゴーカートに乗ってレースに出よう!」とゴールを目指すところからスタートします。手作りのゴーカートはエンジンもなく、押したりこいだりしながら街中を進みます。
二人と一匹は、住宅街や公園を越え、商店街や学校にも立ち寄りながら、子どもらしい好奇心と冒険心で突き進んでいきます。ページ上には「We raced past the school」「We raced by the park」のようなリズムの良い文が並び、読み聞かせにもぴったりです。
ゴール地点は「家」で、勝者はただひとつ――「夕ごはん」を最初に食べられる栄誉です。最後に家に飛び込んで「Dinner time!」の声とともに幕を閉じます。
魅力的なポイント
1. 語りかけ調のリズム
“We raced past the school. We raced by the park.” のような繰り返しが、子どもたちの目をページに釘付けにします。音読にも最適で、「どこまで行くの?」とわくわくする気持ちが高まります。
2. 身近な“冒険”の楽しさ
高価な道具は不要。子どもが持つ段ボール製の乗り物や三輪車のように、自分で作る冒険は日常に潜んでいるものだと気づかせてくれます。
3. 食事のご褒美!という単純だけどすてきなモチベーション
冒険のゴールが「夕ごはん」という素朴な目標なのがまた楽しい。「がんばったらごはんだ!」という単純な幸福感が本全体を優しく包みます。
読み聞かせの工夫
- 声のトーンを動きに連動:冒険のシーンでは声を速く、最後の「Dinner time!」では大きく楽しく。
- アクションを入れる:ゴーカートの「こぐ真似」や、犬の飛び跳ねる動きを実際に体で表現すると盛り上がります。
- 問いかけで対話的に:「君ならどこまで行ってみたい?」「どんなゴーカートを作る?」など、親子で想像を膨らませる時間に。
イラストとデザインの特徴
アーチボルドのイラストは、シンプルかつユーモラス。太めの線と明快な色使いで、ページをめくるリズムが自然に湧いてきます。
- 動きの迫力:ゴーカートが街を飛び出す様子が、線の跳ねとスピード感で表現されていて、動いている感覚が伝わってきます。
- 読んでいて楽しいカラー:赤、青、黄色などの基本色が多用され、活気に満ちた雰囲気を作っています。
- 犬との友情関係:主人公と犬との一体感や楽しげな表情が絵を通じて伝わり、親しみが湧きます。
学び
- リズムと語彙の獲得:「race」「shout」「look」「past」「by」など、動詞と前置詞を感覚的に学べます。
- 想像力の育成:「道」「公園」「町」「家」など身近なものを舞台に、冒険が日常でも起こせることに気づく。
- 努力と報酬の喜び:最後に“夕ごはん”を得ることで、挑戦の先には報酬があるというメッセージ。その素直さが子どもの心をつかみます。
こんな人におすすめ
- 幼児~小学校低学年で、英語絵本を探している親御さん
- 短時間でも盛り上がる読み聞かせをしたい方
- 自作ゴーカートや自転車など「創意工夫する子ども」を応援したい方
- Byron BartonやOliver Jeffersのようなシンプルでビビッドなイラストが好きな方